たまてばこ
「宮田建築のNEWS LETTER」
いつもありがとうございます。
例年よりも早い梅雨入りになりましたね。
雨続きだと湿度も高く空気は重くジメジメして、どんよりとした空に引きずられ気分までどんよりとしてしまいますよね。
今回のテーマは「住まいの湿気対策」
湿気対策をして、お部屋のジメジメと一緒に憂うつな気分を吹き飛ばしたいですね。
その前に…ちょっと理科のお勉強。
・湿度って・・・空気中の水分量のこと。
空気がどれだけの水分の量を含んでいるかという割合のこと。空気はかたまりになって移動します。一つの部屋の中でも部屋の中心と隅でかたまりが異なると湿度も異なるのです。また、空気の温度が変わると、同じ水分を含んでいても湿度が変わります。これは空気の性質として、高い温度ではたくさんの水分を含むことができるのですが、低い温度では少しの量の水分しか含むことができないためです。
・湿度には「相対湿度」と「絶対湿度」の二種類があります。
「相対湿度」・・・その時の温度による空気が水蒸気を含むことができる上限に対して、どの程度水蒸気が含まれているかを示したもの。
「絶対湿度」・・・1kgの空気の中にある水蒸気の量を示したもの。
私達が普段使っている「湿度」とは相対湿度のことです。
湿度の高さは私たちが体感する温度にも影響が出てきます。同じ温度でも湿度が高いと暖かく(暑く)感じ、湿度が低いと涼しく(寒く)感じます。そのため部屋の湿度を下げると同じ温度でも快適に(涼しく)感じ、冬は部屋の湿度を上げると同じ温度でも快適(暖かく)感じることができます。
・梅雨時に蒸し暑く感じる理由
夏の強い日差しの下では当然暑さを感じますが、曇りの日や雨の日にも暑さを感じることがあります。これは湿度によって感じる「暖かい」「寒い」の仕組みのためです。梅雨時でそれほど温度が高くなくても、湿度が高くなると「暑い」と感じるのです。
・湿度計が動かない
最近のおしゃれな時計には、温度計と湿度計が一緒になっているものがあります。またデザイン性の高い湿度計もあるので、部屋に湿度計を置いている人もいるのではないでしょうか。湿度計を見ていると、それほど変化をしないと感じることはありませんか?
空気はかたまりで移動します。そのため湿度計がある場所の空気に温度や湿度の変化が無いと湿度計が動かないように感じます。もし、湿度計が動かないために壊れているのではないかと感じたら、湿度計を持って屋外など風のある場所へ出てみてください。故障でなければ湿度計が変化していく様子を目で確認できるはずです。
・湿度をコントロールして快適に過ごすには
これからの季節、気になるのが蒸し暑さではないでしょうか。同じ温度でも湿度が下がると私たちは「涼しい」「暑くない」と感じます。リビングの快適な温度と湿度は、温度20℃~25℃、湿度40~60%です。湿度を調節すれば、温度が20℃を超えていても快適だと感じることができます。
まずお手軽な湿気対策としては、「換気」することが効果的です。
普段締め切っていたり、窓が小さい部屋は風通しが悪く湿気もこもりがちになります。
そんな場合は、空気の出入り口を作って、空気に流れを作りましょう。
窓が複数あれば、入口としてひとつの窓を小さく開け、出口としてもうひとつの窓を大きくあけておくと効果が高まります。
換気扇を一緒に使うのも効果的ですが、風の向きや窓の位置によっては、換気扇から出た空気が室内に入ってしまう可能性もあるので注意しましょう
雨の日は換気をするべきか悩むところですが、激しい雨でなければ換気した方が良いといわれています。
湿気は窓からだけではなく、壁や床などあらゆる場所から染み込んできます。
また、キッチンなどの水周りからも湿気は発生することや、空気の循環を悪くすることで湿気ぽくなりやすいこともあります。
室内に雨が入ってくるほどの土砂降りでなければ、こまめに換気をするようにしましょう。
「エアコン」も湿気対策のは有効です。エアコンには冷暖房機能の他に、弱冷房除湿・再熱除湿という除湿機能も搭載されています。
この2つの機能は、どちらも除湿をするためのものですが、この機能の違いは室内気温を下げるか下げないかです。
弱冷房除湿は室温を下げながら除湿するのに対し、再熱除湿は室温が下がらないように取り込んだ空気を暖めなおします。
そのため、再熱除湿は肌寒い時に安心して使うことができますが電気代も多くかかってしまいます。
この「再熱除湿」の機能は商品によっては搭載されていなかったり、メーカーによって名称が異なります。簡単に確認する方法としては、リモコンのボタンを確認してください。「さらら除湿(ダイキン)」「カラッと除湿(日立)」「さらっと除湿冷房(三菱)」など・・・。また、取扱説明書などでも確認できます。
弱冷房除湿とは、一般的な除湿のことです。
もっとお手軽な設置するだけの湿気対策といえば「除湿剤」です。
下駄箱、クローゼット、シンク下などの、ある程度密閉された空間などに効果的です。
水分を含んだ空気は重たく、下へと溜まっていくため、除湿剤も床などなるべく下に置くのがいいでしょう。
また、物がぎゅうぎゅうに詰められた空間では、空気の流れが妨げられ湿気がこもりがちになります。
すのこや手ごろな台などで、空気の通り道を確保しておくと除湿剤の効果がさらに高まります。
炭には消臭、調湿効果があります。 表面に開いている無数の穴に空気中の匂いを吸着し、 また空気中の湿度の調整もしてくれます。 消臭としてはこちらも下駄箱やクローゼットなどに入れて利用します。
お部屋など広い空間の除湿をしたい場合、大きな容器に入れた「重曹」が効果的です。
作り方は簡単で、口の大きな容器に重曹を入れ、空気を通しやすいガーゼなどで蓋をすれば完成です。
蓋を輪ゴムやリボンなどで閉じておくと倒れた時に安心です。
湿気を吸って粉がある程度固まったら、交換時期です。重曹はお掃除にも使えるので、捨てる前に掃除・洗濯などに再使用することもできます。
おしゃれなビンに詰めればお部屋のインテリアにもなりますね。
室内干しに使うと効果的な「サーキュレーター」
お部屋の空気をかき混ぜてくれるので、部屋干ししながら湿気対策にも役立てみてください。
調湿機能のあるタイル LIXILの「エコカラットプラス」という商品があります。湿気だけでなくニオイや有害物質を吸着、低減します。壁の一部に貼るとアクセントになってお部屋の雰囲気も変わりますね。
また、簡単時短で取付ができ、絵画のように飾れる「エコカラットプラス デザインパネルキット」という商品もあります。
少しお手軽にお部屋の雰囲気を変え、湿気対策までできるのは便利ですね。
ジメジメした空気と気分も一緒に吹き飛ばせるような、自分に合った湿気対策をいろいろ試してみてくださいね。