施工実例
歴史を感じる蔵全体の補強改修工事を行いました。
蔵の外壁を取り壊してみると、シロアリ被害と漏水による腐朽が想像以上に進んでいました。
柱の損傷がヒドイので蔵内部に仮筋交いを取付けてから外部工事に入ります。シロアリ対策に防腐防蟻処理もしつつ、柱部分を補強していきます
補強のための耐水合板貼り、透湿防水紙貼りと胴縁を打って東面、南面の外壁下地は終了。
西面の扉まわり工事に入ります。まず解体、ミュールコート仕上げの外壁部分を取り壊してみると、やはりこちらも同じ状態に・・・。
壁土を落としてみると思った以上のシロアリ被害がひどいため、しっかりと薬剤散布注入、塗装してから木下地をつくっていきます。
続いては蔵戸廻り、雨水侵入防止のための庇作りに入ります。
柱部分の基礎工事が終了した後、加工した木材に防腐防蟻処理と保護塗料も塗装し組み立てていきます。
最後は仕上げの板金屋根葺きをして完了です。
続いては内部工事に入ります。
先ずは床下地の大引き組みです。
作業場や現場で床板を加工しながら工事を進めていきます。
加工作成した桧の床板を貼り付けていきます。床下確認のための点検口も取り付け、全面床板貼り終わりました。
桧のいい匂いがし、明るく広くなった気がします。
内部の壁補強工事では壁に合板を貼ります。
回り階段の造作工事では、一つ一つ部材を切り出し組み立てていきます。
これで安心して2階へ上がれます。
これで工事完了です。あとは、蔵の中にあった荷物を戻してお片付けして終了です。
蔵全体に桧の香りが漂う素敵な空間になりました。物入にしておくのがもったいない気もします。