たまてばこ
「宮田建築のNEWS LETTER 」
いつもありがとうございます。
ずいぶん涼しくなり金木犀のいい香りがしてきます。
もうすぐ「秋」です。秋の夜長に、ゆったり読書したり映画見たり・・・。
食欲の秋を満喫するのもいいですね♪
今回のテーマは「家づくり豆知識・インテリア編」
間取りが決まれば、いよいよインテリア決めです。それこそ、どのようなインテリアが好きかは十人十色。
同じ間取りでも、外壁や内装が変われば全く別の家になります。
まずは外回り。外壁や屋根の色を決めていきます。
色と言っても素材や種類も様々で、選ぶ素材によっても雰囲気もずいぶん変わります。
屋根の種類も様々で、瓦一つとっても洋瓦、和瓦、スレート瓦etc…種類も形も耐久年数までも様々です。
悩みだすと迷宮入りしてしまいそうです。
施工業者からあらかじめ「標準品」として提案されることがほとんどなのでその中から色を選ぶのが一般的です。
面積の広い屋根や外壁の色は見た目の印象を大きく変えます。
ここでちょっと「色のおはなし」
「色の面積効果」と言って、面積によって同じ色でも色味やイメージが違ってきます。
明るい色は、面積が大きくなるにつれて一層明るく見えます。反対に暗い色は面積が大きくなるにつれ一層暗く感じます。
外壁や室内クロスなど広い面積に使う色を決めるときは、明るい色は欲しい色よりも少し落ち着いた色を選び、暗い色は欲しい色よりも少し明るい色を選ぶといいかもしれませんね。
また、「同時対比」と言って、2つ以上の色を同時に見ると互いの色が影響し合い、単独で見る場合とは異なる色に見える現象のことです。主に、「明度対比」「色相対比」「彩度対比」「補色対比」が代表的です。
【明度対比】・・・周囲の色の影響を受けて本来よりも暗く、また明るく見える現象。(例)白が背景の灰色は暗く、黒が背景の灰色は明るく見える。
【色相対比】・・・隣り合う色が影響し、色相がずれて見える現象。(例)黄色が背景の橙色は赤みが、赤が背景の橙色は黄色味が増して見える。
【彩度対比】・・・隣り合う色によって同じ色の彩度が異なって見える現象。(例)背景が無彩色だと高彩度に、高彩度だと彩度が低下して見える。
【補色対比】・・・隣り合う色が補色(色相環(色の輪)で反対に位置する)のとき彩度が高まって見える現象。(例)赤と緑が隣り合うと中央の緑が高彩度に見える。
色は人の感情に影響を与えることがあります。
例えば、赤・橙・黄などの暖色系は暖かさを感じ、青・青緑・青紫などの寒色系は冷たさを感じる温度感があります。インテリアにおいては、空間の要素を暖色系でまとめると暖かみのある雰囲気になり、寒色系でまとめると涼しいような雰囲気を感じさせることができます。
また、明度(明るさ)の高い色は、低い色よりも面積が大きく感じます。実際の面積よりも大きく感じる高明度の色を「膨張色」と言います。軽さや柔らかさのイメージにもつながります。
それに対し、実際の面積よりも小さく感じる低明度な色を「収縮色」と言います。重さや硬さのイメージにもつながります。
ここで本題。
インテリア配色の基本ルールとしては、ベースカラー(基調色)・アソートカラー(配合色)・アクセントカラー(強調色)の3つを組み合わせます。
【ベースカラー】・・・部屋の約70%を占める床や壁・天井の色
【アソートカラー】・・・ベースカラーの効果を高め、インテリアの個性を表す色。部屋の約25%くらいがバランスのよい配色。家具やカーテンに適している。
【アクセントカラー】・・・インテリアのアクセントになる色。部屋の5%くらいで配分。クッションや小物などに適している。
これらの色相・明度・彩度や配色の調整し調和させると空間全体にまとまり感がでます。
進め方としては、
① 「落ち着き感」など空間に表現したい雰囲気を決める
② 内装材や家具など色をもと部材を確認する
③ ベースカラー→アソートカラー→アクセントカラーの順に配色してバランスをとる
床や壁・天井の色以外にもカーテンや家具の色だったり、キッチンなどの設備の色によってもお部屋の雰囲気は変わります。
空間の雰囲気を大きく左右する色決めは、難しくもあり楽しくもありますよね。
ぜひ、楽しみながら進めてくださいね。